六本木ヒルズで土星観察
ずいぶん遅くなったけど,12日に開かれた六本木天文クラブ観望会@東京シティビュー「スカイデッキ」(六本木ヒルズ森タワー屋上)のレポート.
天気が心配だったけど,雲は流れているので何とかなりそうな気配.たとえ雲があっても,六本木ヒルズという場所を考えれば,(どうせ暗い天体は見えないので)火星と土星さえ見えれば O.K..六本木駅を出て空を見上げると,高いところに火星の姿,よしよし,これなら大丈夫.
スカイデッキに 2台の望遠鏡と 1台の対空双眼鏡をセット.今夜の僕の担当は「望遠鏡(50倍)で土星」,客観的に言うと「ズルい」天体.土星は「見せてハズレることが滅多にない」天体なので「ズルい」のだ.とにかく「見えただけで感動される」天体,それが土星.多くの方が「キレイ!」とか「カワイイ!」とか感想を口にされ,僕の手柄でもなんでもないのに,とても幸せな気分になれた.
以下いろいろと.
- 「見えた」という感動を味わってもらうことが一番なので,必要以上の説明はしない.説明を聞きたい方は,順番待ちの間か見終わったときに他のスタッフに対応してもらうということで.望遠鏡の前で時間をかけすぎると,待ち行列が長くなりすぎるしね.
- 同様の理由で,タイタンも見えていたんだけど説明せず.人が少ない観望会なら,じっくり観察して見つけてもらうところだけど,全員がタイタンを探し始めると倍くらい時間がかかってしまう(しかも見えたところで大して感動されない).
- それでも,「地球からこのくらい遠くにあるんですよ」とか,「地球の何倍大きいんですよ」といったことは,言うこともある.対話を拒否しているわけじゃないので,話しかけられたら丁寧にご対応.
- 「もうちょっと大きく見えませんか」という質問(お願い)が何度か.「倍率を上げると大きくなるんだけど,風が強いので揺れも大きくなって見えにくくなるんですよ」と説明すると納得.
- 雲に隠れている間は,「すみませんが,こればかりはどうにも…」とか,適当に小話.寒い中を待ってくださっているので,飽きさせないように.
- 実際には,雲に隠れて肉眼ではまったく見えてなくても望遠鏡では土星が見えている(環もわかる)ので,「え? 何で見えるの?」という驚きもあり.
- 笑っちゃうくらいファインダーがずれていたので(ネジが固くて調整不可能),セッティング時にズレの量を記憶.よくある話.
- 当夜最初のお客様には英語で対応.とっさのときに言葉って出てこないなー.
来年度も楽しいこといろいろやるので,興味のある方はぜひ「六本木天文クラブ」のページをチェック.